マーケティングのおすすめ本|USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

新幹線でおすすめのビジネス書を読み始めたら
面白くて止まらなくなり、なぜか涙がにじんでいた。
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 」



日本で2番目の集客施設であるユニバーサルスタジオジャパンを
過去最低だった来場者数700万人からV字回復させた3年間の軌跡。

映画好きのための「映画だけ」の施設は不必要に狭い!
「大人だけ」のテーマパークも不必要に狭い!
関西依存ではなくVS東京ディズニーランドでもなく、
日本中から世界中から来たくなるパークを目指した、という
プロマーケッターの森岡毅さん。

紹介されているのは、
企業にとって必要不可欠な数字重視のマーケティング。
戦略的かつ数学的に考える
イノベーションフレームワークの発想法は
とても左脳的で応用範囲が広く、
それだけで役立ちそうだけれど、、、。

けれど企業案件での経験上、もともと真面目で頭の固いタイプ、
エリートタイプの人がこの左脳的発想法にはまると、
なんとも面白みのないクリエイティブになってしまうのを
何度も目撃してきた。
調査データやグループインタビューの結果重視で
お客様ほったらかし、というか、
会議室で考えすぎというか。

でも、読み進めるうちに感じたのは
この「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」は
たんなるマーケティング本ではない、ということだ。
「愛」が溢れているのだ。
森岡毅さんという人の放つ、
企業への、仕事への、テーマパークへの愛。
ハリーポッターやモンスターハンターやワンピースへの、
エンターテイメントへの愛。
USJで関わったあらゆるものへの愛と責任と情熱が
言葉から湧き出ている。

一見、外資系出身のお堅いマーケターなのに
プライベートでももともと大のテーマパーク好きで
カルチャー大好きで、すごい凝り性。
それぞれに時間をつぎ込んで世界観に徹底的にはまり
まずは誰よりも一番のファンになる。
そしてファンを代表して、ファンのために
周りを巻き込みつつ困難を乗り越えて
ユニバーサルスタジオジャパンに誘致する。

アイデアとは、死ぬような思いで考え続けて思いつく、
あっけないほど単純なこと
ある問題について、地球上で
最も必死に考えている人の所に
アイデアの神様は降りてくる

エンターテイメントがないと
人は生きていけない、と信じている

私にはもう一つ、自分の中から強く湧き上がる
モティベーションがあります。
それは単純に世界中にある、本当にすごいもの、
美しいもの、楽しいもの、感動するものを、
何としても日本の人々に見せたいという強い願いです。

~USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? ~森岡 毅 著



電卓は常に離さないけれど、どこまでも熱い浪漫が溢れている。
テーマパークで魔法にかかるタイプではないというのに、
魔法にかかった、幸せそうな人々の笑顔を見に
USJに行きたくなってしまった。

 ※(文 / 真柴 マキ )