音のはなし/3●言葉の周波数と響き

犬と鳥の声の高さが違うように、
声の周波数帯は、生き物によって違う。

同じ人間でも、使う言語によって周波数帯も違う。
日本語は1500Hz以下の低音域を使い、
英語は2000~12000Hzで、日本語とは違って高音域。
世界で一番響き、歌う言語といわれるイタリア語は、
鳥のさえずりと同じ2000~4000Hz。




言語として聴き取れない音は、言葉としてしゃべることはできない。
耳で聴き取れない音を楽器で演奏することができないように。
ロシア人は外国語の習得がずば抜けて速いというが、
世界で一番幅広い周波数帯を使う言語はロシア語なのだ。

赤ちゃんは、どんな周波数の言語でも
単なる音ではなく「言葉として」聞き取る聴力がある。
成長するにつれ、母国語の周波数だけが
言葉として聞き取る聴力としてのこるという。

言語によって周波数が違う、ということは、
息を声にする時に「音を響かせる身体の場所が違う」ということである。
日本語は、腹話術向けというのか、
ほとんど口を開けなくても、喉で発声することができる。
逆に、口を大きく開けて発言にすると「うそくさい」感じだし、
普段より高音域でしゃべると「芝居くさい」「緊張した」感じになる。

英語やイタリア語は、上唇の筋肉を思いきり使って発音する。
口腔に空間を作り、鼻腔に息を通して、
「出す」とうより「響かせる」。
鼻腔に響かせるから鼻が高いのではなのだろうか。

ただし、日本語でも、人前で伝わるように話したり、
マイクを使って収録する場合は、
この「響かせる」技術がいるのである。